かつては学校推薦があれば内定確実という時代があった。
今から25年ぐらい前までは。
バブル崩壊後、徐々にその効力は失われ、「学校推薦を持ってくることがエントリーする条件」にまで成り下がった。
もちろんその場合は推薦状を出しても内定が貰える保証はゼロで、そのくせ内定したら必ず入社しなければならないという理不尽なものになっている。
今でも、特定の大学の特定の学科と、特定の企業との間では昔ながらの学校推薦に近いものが残っているが、学校推薦は切り札にはならない。
それなのに、学校推薦があれば・・・と期待する学生がいる。
学校推薦にかけて他社を全く見ないか、ほとんど見ない学生もいる。
学校推薦で内定しなかった場合は悲惨なことになる。
不採用と分かってから別の企業を考え始めても大手の就職活動は終盤になっていることもあり、今まで見向きもしなかったような中小企業が手ぐすね引いて待っている。
そんな風になりたくなければ、「学校推薦に期待しすぎるな。自由応募も並行しろ。」と強く言いたい。
特に、学校推薦がエントリーの条件に過ぎない場合は、自由応募と変わらない。
また学校推薦を使うと、選考の一部をスキップするというケースもある。
3次面接まである場合に、1次面接をスキップして2次面接から、というものである。
これはメリットとは限らない。
なぜならば、学生は、面接を通じてその企業の情報を得る。
仕事や企業のイメージが沸く。
しかし、面接を省略したことで、情報量が少ない状態で上位の面接を受けることになる。
結果的に、自由応募の学生のほうが内定して、学校推薦の学生が不採用になるケースもある。
よって、選考の一部をスキップしたことはメリットではない。